おだやかなまなざしが、ひきしまる。すべる竹筆。技法にとらわれないかっ達な筆致。泣いたり、笑ったり、怒ったり、喜んだりと、自在に描かれる墨彩は、慈眼にあふれている。かじかんだ身体を温めてくれるかのように…。 「折々の感情が出とればええ。理屈は…
聞き書きで通うむらがある。鳥取県と岡山県の境にある新田という集落である。古老がここ数年、口をそろえて言う。 「最期は、ここで満天のゴールをむかえたい」。そのための処方として集落ごとの福祉に一生けんめいだ。みんなは、なんなで支えるのだ。ぼくの…
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