むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

これも増田さんの、コラム。よそ事みたい?

学会コラム<緑と絆の木陰> 

増田 寛也(野村総合研究所顧問)  極点社会を憂う  

 先日、人口減少社会の将来とその処方箋を発表したところ、大きな反響があ
った。2040年の「消滅可能性都市」のリストを掲げたことが、衝撃的だったよ
うだ。もとより「現在と同じ状況が続けば」という前提であり、出生率などが
向上すれば結果は変わる。
 逆にいえば、晩婚、非婚と若者の東京一極集中構造が変わらなければ、人口
急減社会イコール「極点社会」が出現する。2040年には全国の半数の自治体に
消滅可能性があり、東京は超高齢化で介護がほとんど困難になるという恐ろし
い姿だ。
 結婚や出産という男女間のデリケートな問題に国家や行政が足を踏み入れる
べきではないが、子どもを産み育てたい人の希望を阻害する社会的な要因は取
り除かなければならない。また「東京一極集中構造」は欧米の「地域分権構造」
に比べ特異で、唯一の成長モデルではない。
 最近、外食チェーン店が人手不足が理由で、相次いで店舗の閉鎖に追い込ま
れているという。若者を低賃金で使い尽くし、本人が辞めたらすぐに代わりの
人を補充するという低賃金労働モデルが限界にきたことを示しているといえよ
う。深夜や明け方でも安い牛丼がいつでも食べられることを便利だと思うので
はなく、これからは過剰な利便性を拒否する勇気を持たなければならないと思
う。

 NPOスローライフ・ジャパン会長の増田さんの顔である。