むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

弱さをしってこそ、ホントの強さが分かる?

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 文化人類学の辻信一さんのことばが忘れられない。

 きのうの朝日新聞の「弱さの強さー成熟社会を生きる」で、こんなことを話しておられた。

 「赤ん坊で生まれ、老いて死ぬ。人生の長期間にわたって不思議なほど弱い。弱さが土台だから、共に生き、思いやり、助け合う」
 
 そうなんだ。いともたやすく納得してしまう。

 経済学も「強者の思想」にみえると、辻さんは言っている。

 富を得るための競争の終着点は、1%の強者と99%の敗者。

 「21世紀の資本」から、幸せの経済学、連帯の経済学、贈与の経済学が新しいトレンドになりつつあるとも。「幸せの経済学」は、すでに指標となっている。

 強いことばは、ひとの心を動かす。でも、弱いことばを組み合わせれば、「文章の強度は増す」らしい。

 ことばも、人間も同じ。

 弱さを認めてこそ、ホントの強さ。

 でも・・・

 「どんなよい考えも、胸にしまっておくだけでは錆てしまう。知恵は、表現することによって磨かれる。見た、読んだ、聞いた、考えたことは書き、言う努力をつづけることによってたくましくなる」(むのたけじ)んだ。