2015-01-23 太根 生死輪廻 幸田 文さんの名著『木』を読んでから、草木に心をよせるようになった。 雪国でくらしていて美しいと思うながめは、真冬の落葉樹のさまである。 烈風、大雪にたえ、寒気をしのぐために、必要ぎりぎりのもの以外の一切をすて、アバラボネだけになっている姿である。 枝は血管ともとれ、幹も皮膚ともとれ、躍動感いさましい。 春にもっとも近く位置している。 生存の座標軸である。