むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

2人の大横綱のしこ名にちなみ、孤高の頂に

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 大相撲ファンとしては、白鵬の孤独な闘いに共感した。

 優勝33回の大記録を達成した。

 しこ名は昭和の2人の大横綱柏戸大鵬の「柏鵬」に因(ちな)む。大きいどころか、目のくらむほどの存在だ。

 当時、そのまま「柏鵬」とつける意見もあったそうだが、さすがに畏れ多いと「木」を抜いて白鵬とした。背負ったのは当時70キロほどで、さほど期待もされていなかった色白の少年だった。

 <上手ほど名も優美なり角力取(すもうとり)>宝井其角(たからいきかく)。両横綱を併せたしこ名に安直な印象がないでもなかったが、己が力によって「優美」なものに変えつつあるのだろう。その記録に意味があるかどうか知らぬが、「柏鵬」2人分の優勝回数37回も迫る。

 無論、「木」=「気」を抜かなければである。

 優勝後のインタビューで答えていた。

 「精神面は、まだまだですけどね・・・」

 孤高の深みから、思いえがく言葉を紡ぎだして聞かせてもらいたい。