むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

山口昌男を知ればモノを売る仕組みがわかる

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 風狂のひと山口昌男センセイは、名うての文化人類学者だった。

 文化人類学者は、異文化の部族とともに生活し、民族誌を記録する。生活行動を丸ごと捉えることで初めて、異文化の生活の意味が理解できるという考え方がそこにはある。

 大切なことは、日記調査という作業である。

 モノを売るときにも、異文化の部族=顧客と生活をともにすれば、日ごろの暮らしが垣間見れる。が、一緒に暮らしことは無理である。そのときに、生活日記調査を書いてもらうのである。そうすることで、生身にちかい行動パターンが読み取れる。

 買う仕組みから、さかのぼって売る仕組み、売れる仕組みを作っていく。まさしくマーケティングとは、売れる仕組みを作ることにほかならない。

 逆転の発想をしていけばいい。

 買い手のニーズをつかむときにおちいりがちなのは、調査である。聞く側の先入観が入る。
「思い込み」である。生活までは、聞こえてこない。あらかじめ決まったことを念頭においたデータでのマーケティングでは、売れることがないのは自明の理である。
 
 最近、目につくビッグデータも、あくまでもデータである。生身は入っていない。