オシムが監督をした千葉時代を取材したことがある。楽しみは、ぶらさがり会見だった。
2005年12月10日、対セレッソ大阪。天皇杯。2-5で大坂が勝った。
後半、オシムは林を投入。29分にゴールを決めるが、「投入時間」に質問が向けられた。
「失うものがなかった。逆にFWを3枚にすると、もっと点を取れる危険をはらんでいた。(林)は日本で一番高い能力をもっている」
個人的にミスについて聞いてみた。
「人間は誰でもミスをします。選手も、わたしだって。でも、ミスをした選手を使わないと彼らは怖がってリスクを冒さなくなってしまう」
サッカージャーナリズムにも苦言を言った。
「良いプレーをしたら書きたてる。でも調子が落ちたらいっさい書かない。それでは、その選手は駄目になっていく。(メディアは)責任を取らない」
アギーレとは、大きく違う。
思う。
オシムは、哲学者であり、経営者であり、教育者である。