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むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

コミュニケーションのわな

 これは何ですかーーという問いは、形としては事実を尋ねる質問だが、この場合は現実には「あなたはこれが何だと思いますか?」という相手の考えを尋ねる質問になってしまう。

 聞く側と答える側に、上下関係や利害関係が存在する場合、下に位置する者はどうしても相手におもねったり気を使ったりして、相手から見えるであろうものを答えてしまう傾向がとても強い。

 相手が期待しているのではないかと思うことを、自分の答えにしてしまう。これが、現実を知りたくて考えを尋ねる形のコミュニケーションのひとつ目の罠なのである。