むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

100年の涙

 25年間、高校野球の地方大会を記録した。

 全国大会は今年で100年になる。100年分の勝利があれば、100年分の敗北がある。地方大会の一回戦で敗れた選手。甲子園には出場したが、栄冠には手が届かなかった選手。

 100年で若者たちが流した涙の総量はどれぐらいになるのだろう。応援の生徒や家族まで含めれば、途方もなかろう。

 高校野球の100年とは、かなわなかった夢の100年でもある。

 そして、それを糧にあるいはバネにして、若者が大人になっていく成長の歴史でもあろう。