2017-01-05 或る阿呆の独白 忘れないようにしようと、ひとつひとつの物や、景色やに触れて思う。 別の場所で、違う姿で、違うかたちで、違ういのちのありようで出会ったときに、思いだせるように、忘れないようにしよう。 愛した人たち、愛したものたち、どうか忘れませんように。 忘れてもいいのよと、耳元でおだやかな風のようにだれかが言う。 忘れてもいいのよ、忘れていたって出会えばまた、どうしたって愛してしまうのだから。