Yahooニュースも、細かなところまで目配りするようになって、おどろいている。
沖縄県宮古島市の大神島の自治会が、島の歴史や伝統文化などを記録した生活誌「ウプシ」を出版した、というのだ。
県、市レベルの「自治体誌」を20年ほど編集しているわたしにとっては、ありていな表現だが、快挙といえる。平成の大合併いらい、自治体は、「県史」「市史」「町史」「村史」から「区史」さらに「町内会史」を続々と出版してきた。
これからは、高齢化によって存続が危ぶまれている「集落」の「史」ではなく「生活誌」の出版が、急がれている。
それも、聞き書きでの記録誌が求められている。
大神島の世帯数は15、人口は約30人。島内外の人たちが島の将来を案じ、足かけ5年を費やして長老から聞き取り調査を行ったという。
生活誌にはウヤガンの様子が詳細に記されているほか、神事の際に歌われるアーグ(神歌)の「うふぷなかの歌」が初めて活字で記されている、とある。