むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

B級グルメは、頭打ち。ムラで潤うパン屋さん

 ムラが生き残る方策が声高にいわれてひさしい。具体的に何をすべきか。地域によりけりだが、肝心なのはお金が落ちることだ。人をどんなに集めても、地名が知られているほど有名になっても、観光客が殺到しても、地域にお金が落ちなきゃダメ。

 村民が自信を持つこと? それは入り口であって、その結果、儲からなければダメ。儲からずに誇りばかり高まった地域は救いがない。

 人がたくさん来たから成功、といっているイベントが、後で決算していたら赤字でした、ではダメ。儲けるためには何をしたらよいだろう。これが、そこそこの街なら、手はある。たしかに人が来たら自然と街で消費してくれたりする。

 食物は魅力的なネタがあれば客を集めるのに効果的だが、外す場合も多い。B級グルメは、頭打ちである。食材には賞味期限があるので、残ると捨てなければならない。

 思いつくのは、物販だ。物を売って儲けるのが基本。農産物の直売では、ダメである。品質を問われると、量販店ほどの作物はできない。

 無難なのが、パンである。工夫すれば、どこの店にも負けないパンができる。鳥取県の小さな自治体には3店もあるところがある。見事に共存している。バッティングしない経営を実践している。