むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

減らす養生訓

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 聞き書きで通うむらがある。鳥取県岡山県の境にある新田という集落である。古老がここ数年、口をそろえて言う。

 「最期は、ここで満天のゴールをむかえたい」。そのための処方として集落ごとの福祉に一生けんめいだ。みんなは、なんなで支えるのだ。ぼくの住む集落は、自分の家族さえ安泰ならいい主義である。月とすっぽんの暮らしである。

 体つきも、スリム。食べるものは、減らしている、という。タバコを吸うひとは見たことがない。「減らす養生訓」とは初耳だった。若いカラダとは明らかに違うのだから、ガッテンがいく。