むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

風と雲

 風のおとで起きた。時計のけたたましい音とは違う。となれば、風は、時計の役目もはたす。ここ10年、時計は持ってない。

 雨音で起きることもある。陽光がふりそそぐさまでも、起きる。

 今は亡き立松和平さんの名著「木喰」を再読しているのだが、「雲は風に流されていくだけなのだから、どこにいくのかは風に聞いてみなければわからない」言葉にでくわす。

 暮らしの羅針盤に、風がなっているんだ。