むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

平明な文体を書いた新聞記者は、小学校しかでていなかった

 古びない文体を開発するのが、新聞記者である。

 明治時代には、小学校を終えただけでも、新聞記者になれた。新聞記者になるのに、入社試験が大学卒であることを、条件としなかった。このことが大記者をうんでいる。岸田吟香にしろ子母沢寛にしろ、長谷川伸も、みんな有力な新聞記者である。このひと達は小学校卒か、中退の学歴である。

 いまは、そういう名記者といわれるひとが出てこない。

 平明な文体を書くことができたかといえば、ひとつには小学校しか出ていないことにも、よる。