2020-01-09 新春がゆらめく蠟梅 むらを歩くと、「ろうばい」のにおいがたつ。気品たかい黄色と、芯のほうにムラサキを帯びた香りたかい花びら。花名のとうり、ろう細工のような花びらをもつ。 ひと枝もらって、床の間にかざる。部屋じゅうが匂う。花がすっかり咲ききると、お湯にうかべるのが習慣となっている。 梅だとばかり思っていたら、そうではない。梅はバラ科だが、ろうばいは「蠟梅科」である。「蠟梅科」に、ほかの花名はない。ろうばいが元気なあいだは、部屋にいるのがたのしい。 新春がゆらめくが、まだ1月なかばである。