2015-01-23から1日間の記事一覧
幸田 文さんの名著『木』を読んでから、草木に心をよせるようになった。 雪国でくらしていて美しいと思うながめは、真冬の落葉樹のさまである。 烈風、大雪にたえ、寒気をしのぐために、必要ぎりぎりのもの以外の一切をすて、アバラボネだけになっている姿で…
「効率」と「競争」に振り回されている。「しない」暮らしへの問いかけがある。 詩人と、ジャーナリストが同じことを言っている。 「わたしたちは、何をすべきか、でなく 何をすべきでないか、考えるべきだ。」 (『死者の贈り物』みすず書房) 長田弘さんだ…
ひとって強さだけのゆえに存在しているのではない。 弱さもまた、ひとの存在する価値である。 強いことに倚りかかっているものは、すでに弱い。 弱さに気づき、弱さとして受けとめているそのものは、すでに強くなりはじめている。