農林水産省の調査によると、耕作されずに荒れたままの荒廃農地のうち、再生が可能な面積が、おととし一年で一万ヘクタール近くも減った。農業が荒廃すれば、農村消滅に向かう。
懐かしい田舎の風景だけではない。都会に食べ物を供給する能力も衰える。
輸入頼みも危うくなった。気候変動や途上国の所得向上、人口増加などの影響で、国際的な供給網も不安定になりつつある。最近では、トマトケチャップの値上げやソバの高値が、よい例だ。
天地有情。
食べ物とは、命そのもの。出来不出来はお天道さまのご機嫌次第。
効率だけでは回せない。
都会の食は、ますます、日本の農村、農家に支えてもらうことになる。
農村、農家は誰が支えるべきなのか。