むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

もがきつつ受けいる

 おのれの内奥の人格を比べ、いったいどれが本当の自分だろう、と自分探しをするなんてすごく馬鹿げているし、ちっとも意味がない。だって、どれも本物の自分なのだから。

 誰しも、幸せになりたくて、安心したくて、愛されたくて、さらけ出した自分のすべてを誰かに受け入れられたいと希っている。

 そうして必死にもがきながら、多重人格になればいいのだ。

 すべての人格をまずは自分自身が受け入れる。それが、身の丈の姿だろう。