むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

2016-12-09から1日間の記事一覧

煩悩の子

夕方の散歩は、てぶくろがないと、かじかんでくる。憂いにみちたどんよりした空をみながら歩くと、ひと恋しい。愁訴にくれる。 賑やかな声が聞こえる民家のそばに寄ると、温かさがつたわる。 「この人となら」と思った相手と、さて、一対になってしまうと、…

焦らない振子

成功体験が人を成長させるということはある。ただ、売り込みが目立つ人を見ていると、小さな成功体験が逆に、足かせになっていることがある。 彼らは自分を売り込むことが得意で、その姿勢を当初、先輩たちに褒められて張り切っている。何か小さな成果でも上…

歩くことのごりやく

曲がりくねった歩みでも、迷いどおしの足取りでも、歩きつづけることに意味がある。 希望とは目的地ではなく、歩くことそのものの中にある。 先は長い。 休んでも、歩くのをやめるわけにはいかない。 希望の大きなかたまりを一つ拾って器が満杯になるなら話…