本屋さんで、ずいぶん前から気になっていることがある。
新書のスペースの多さである。マイナスばかりのタイトルを堂々と平済み。派手派手しい帯。手に取るのさえイヤになる。
「発想法」など、ていねいに分析した新書はない。
新書ブームも去って、売れる時代でないない。金儲け目当てに出した版元は、そろそろお引き取りねがいたい。
若者むけにだしても、紙では買わない昨今、団塊向けにじっくり読ませるものがあってもいい。
この世代はメディアがひとくくりするほど、均一ではない。人口減少社会で労働力にならない高齢者の山を築くのである。
数の多い世代が一斉に老後に突入していくとき、この国で老いることの「見本」を目のあたりにする。
高村薫さんの分析本が、読んでみたいものだ。