むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

くさったリンゴ

 なにごとにつけ、「あえていうなら、そんな気がするから」という曖昧さが気にいっている。おおむね同じ方向ですすみ、すぐに結果は分からなくても、まわりまわって見えてくる。決断の「極意」みたいな処方である。

 「効率」を追い求め「得すること」ばかり選んでいたら、つかれる。増やして大きくすることより、維持していくことを大切にしたい。「寂しい貌をしているひと」にひかれる。不器用っていいな、最近、そう思う。

 素直なひとは、かならず、自分の居場所を見つける。

 2人の息子たちが小さかったころ、よく読んできかせた絵本「くさったリンゴ」を思い出した。