むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

もの言わぬ集落

 「九州北部豪雨で打撃をうけ、高齢化が進む福岡県朝倉市の2集落が消滅の危機にさらされている」と、毎日新聞WEB版は伝えている。
 福岡県は、豪雨による河川氾濫や土砂崩れで甚大な被害が出た朝倉市杷木松末(はきますえ)の4集落と同市黒川の2集落を被災者生活再建支援法に基づく長期避難世帯に認定している。

 住民は認定が解除されても、同市黒川の黒松・真竹(またけ)(15世帯30人)と疣目(いぼめ)(15世帯25人)の2集落には帰宅希望者がいないことが、地元自治組織の調査で分かった、という。

 高木地区コミュニティ協議会が各集落の区会長らに集落の今後など聞き取りしたところ、2集落からは「帰宅希望者なし」の回答を得たそうだ。

松葉ガニ漁、今日解禁

松葉ガニ漁の同乗取材をしたことがある。

 4日間だけだったが、乗船してまるっと1日で、胃袋のなかのものをすべて吐き出すほど過酷だった。その船には、その後、記録者を同乗させていない。取材するほうも、取材させるほうも、リスクがともなうためである。

 にび色の日本海。気温3度。吐く息も真っ白。べた凪がシケに急変する。中型クラスの沖合船とはいえ、大海原では木の葉のようにもまれる。うねりは2階建ての家の高さぐらいに達する。

 水深210㍍の海底を約1時間さらう。ブザーが船内に流れる。休息していた漁師たちが甲板にあがり、持ち場につく。手にはたばことコーヒー。眠け覚ましだ。

 クレーンで網が引き揚げられる。袋網は、水を滴らせてあがるが、詰まっているのはハタハタ、カレイなどの底物、それに一升ビン、大小の石まである。松葉ガニの姿はわずかだ。

 45年ほど前は1日に4、5回、網を入れれば豊漁だった。が、漁獲量が激変した今、24時間フル操業だ。

 再び網入れ。甲板は再び静寂をとり戻す。海の男たちは何もなかったように、また、スーッと階下の仮眠室にきえる。

 室内は、それぞれ仰向けになれるほど仕切られている。寝返りはうてず、広いとはいえない。1年のうち、9か月間も船内で暮らす海の男にとっては城だが、耳元では終始エンジン音が高鳴っている。

 1サイクルが約2時間。不眠不休の漁だ。「冬場は寒さで体力が消耗するのでつらい」ともらす。疲労は、操業回数が増えるたびに顔にあらわれるが、口にはださない。

 仮眠をとった男たちが甲板にそろう。ウインチがうなり、ロープをあやつる動きも活気づく。表情もあかるい。

 たぐる網に松葉ガニが踊る。選別作業する手も弾む。満面の笑み。「漁師として生きがいを味わえる瞬間」だ。

 食事は肉体労働のわりに粗食である。ごはん、みそ汁、大根と野菜の煮つけ、スルメ、キャベツの千切り。10分足らずで食べる。会話はほとんどない。
 いのちを張って働く姿のことを思えば、果たして松葉ガニが高価といえるのか。そんな恨み節が聞こえてくる体験だった。

 船からおりて、おかにあがったら足腰がたたなかった。体重は7キロも減っていた。

地方の国立大学 統合に拍車かかる

 名古屋大(名古屋市)と岐阜大(岐阜市)が大学法人の統合に向けた検討を始めているようだ。
これから、地方にある国立大学の統合に、拍車がかかる。東海地区の他の国立大学にも波及しそうだ。
「東海国立大学機構」(仮称)を設立して経営の効率化、教育研究機能の強化になる。

富山から広がる「地域共生ホーム」

 老いて独り暮らしとなるひとが、増える時代となった。「共に」をめざしたひとははいま、施設で、共に、風船ゲームをする。それで「共に」運動は絶滅したかと思うと、そうともいいきれない。姿をかえていきようとする「共に」があるようだ。

 そのひとつ。赤ん坊、障害者、老人、死をまじかにしたひと、みなが共に住む「地域共生ホーム」をつくる運動が富山県を中心に広がりつつある。

 遠くになった「共に」を引き寄せる試金石になる。

当たった!!フィギュアスケートの羽生選手の栄誉賞

 2月16日に書いた下記の記事が、現実となりそうだ。

 「右足の負傷からの復帰戦で、66年ぶりとなる五輪連覇をかける羽生結弦(23)の演技は、神業だった。

 完璧な演技を見せ自己ベストの112・72点に迫る111・68点でトップに立った。

 もし、金メダルなら国民栄誉賞ですかね。

 安倍さんは、ほくそ笑んでいるんではないかな。」

カーリング女子となでしこジャパン

 冬季五輪が終わった。

 カーリング女子は銅メダルをとった。マスメディアの騒ぎを見て思い出すのは、なでしこジャパンがW杯で優勝した時と、よく似ている。

 あれから女子サッカーは、どうなったか。

 カーリングのこれからを占ううえで、なでしこの経緯を検証してみれば分かる。

 マスに踊らされたあげくの果てのスポーツの惨状がある。

風を聴く

 本当に素晴らしいひとは、概して野にあって隠れ、学び、夢み、伝統をふまえ、しかも自分でないとできないこと、また自分ができるわずかなことを、本当の高く深い美しさを真剣に追及しているひとである。

 なんと、野望に戯れるひとの多いことか。

 無冠。