むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

「無私」にいきる

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 定点観測のむら・鳥取と岡山の境にある新田に出向いてきた。「無私」について、考えている。無名とは違う。

 「無私の日本人」を書いた磯田道史さんは書く。「他人のことを我がこととして生きた」ひとが「無私」と。妙好人と似ている。新田の集落にも、「無私」のお年寄りがいる。

 だれのちからを借りるでもない。損得を考えず。見返りを求めない。だた、売り込むことは長けている。

 むらのことが書きたくて、このお年寄りのことが書きたくて、かよっている。10年になるが、一字も書けない。

 「物にこだわらないのが、ええ」
 お年寄りの口ぐせである。