むらの幸福論

暮らしのちいさなところに眼をむける。

美術エッセイの極意をまなぶ

粋人があゆんできた見せかけでない言葉の「実」を読む。 芥川喜好さんの『時の余白に 続』(みすず書房、2800円)には、手あかにまみれた言葉はない。 余白に眼をやるこころがあれば、真摯でいられる。

本屋のカラクリ

地方都市の目ぬき通りを歩いていて、なぜ、こんなちっぽけな本屋さんが成り立っているのか、くびをかしげたことはないですか?店員さんが3人ほど。 不思議で、不思議でしょうがなかったんです、ぼくは。カラクリがとけたんです。 そういう本屋さんは、公立…

ジブリ「熱風」

本屋さんから、スタジオジブリの雑誌「熱風」がはいったよ、というので、もらいに行く。ついでにNHKテキスト「きょうの料理ビギナーズーたまねぎさえあれば」(514円)を買う。雑誌は、いつもただ。 今月は、西郷孝彦先生。 生徒が遊びにくる校長室、…

飽きられ地方議会

鳥取県に日吉津村という、小さな村がある。 なんと、そこの村長選は、7期連続で無投票になる公算が大きい。同村長選が選挙戦となったのは、1991年が最後である。

空疎な平成30年

平成の30年は、有名になったものが勝ちの社会にしたてた。政治家、学者、作家、芸人。有名になりたがり、有名を売り込むことに汲々とした。 有名になれば芸のない芸人でも、お座敷がかかる。学識のふかくなさそうな学者でも、講演の依頼がはいる。テレビか…

気遣う社会へ

江戸時代の暮らしをまなんだときがあった。地域社会に、情の落ちつきがあった。日本人は、「機嫌がよく」互いに気を遣って、不愉快なことをへらすことに懸命だった。 両国の川びらきの花火。舟がぶつかる。互いに両方から謝る。そういう「文化」があった。機…

スタジオジブリの気概

きちんとモノをいえるひとが、まれになってきた。テレビ、新聞、雑誌は、広告主のフィルターがかかるから言葉をにごす。 ネットは、未成熟である。 こうしたなかで、独歩で言論をまもっているのが、スタジオジブリだ。毎月、同社発行の雑誌「熱風」を書店経…

誰から話題を呼んでいるの?

上野千鶴子先生が、東京大学の入学式で話した祝辞が「話題を呼んでいる」内容を、ヤフーニュースで読んだが、とりたてて話題になるようなことでもなかった。 書いた記者の思い込みにしかすぎない。紋切りで調で、工夫がないな。 述べた骨子は、「あなたたち…

子どもがいなくなってムラが消えた

子どもがいなくなって、ムラが消えた。子どもは命綱であり、希望のひかりだ。それを邪魔者にしている。ひどく貧しくて、悲しくて何の救いようもない行為だ。 おとなは自分の生きかたをふりかえり、そこらへんを考えるべきだ。 それからしつけ。しつけとは、…

「安」が使われなくてよかった

「令和」は、韓国人の女性のなまえで、ヨンファと読むそうです。 中国2世に文献に出ている、との指摘が出ている。

陳腐な質問でイチロー選手の姿が消される

イチロー選手の引退会見を、昨夜、インターネットですべて見た。メモをとりながら。聞役のひとの陳腐な質問で、イチロー選手の姿がかき消された感じだ。当然かもしれないが、質問するひとは、若い。勉強不足だ。 ぼくは、名古屋での新聞記者のとき、彼の高校…

もの言わぬ集落

「九州北部豪雨で打撃をうけ、高齢化が進む福岡県朝倉市の2集落が消滅の危機にさらされている」と、毎日新聞WEB版は伝えている。 福岡県は、豪雨による河川氾濫や土砂崩れで甚大な被害が出た朝倉市杷木松末(はきますえ)の4集落と同市黒川の2集落を被災…

松葉ガニ漁、今日解禁

松葉ガニ漁の同乗取材をしたことがある。 4日間だけだったが、乗船してまるっと1日で、胃袋のなかのものをすべて吐き出すほど過酷だった。その船には、その後、記録者を同乗させていない。取材するほうも、取材させるほうも、リスクがともなうためである。…

地方の国立大学 統合に拍車かかる

名古屋大(名古屋市)と岐阜大(岐阜市)が大学法人の統合に向けた検討を始めているようだ。 これから、地方にある国立大学の統合に、拍車がかかる。東海地区の他の国立大学にも波及しそうだ。 「東海国立大学機構」(仮称)を設立して経営の効率化、教育研…

富山から広がる「地域共生ホーム」

老いて独り暮らしとなるひとが、増える時代となった。「共に」をめざしたひとははいま、施設で、共に、風船ゲームをする。それで「共に」運動は絶滅したかと思うと、そうともいいきれない。姿をかえていきようとする「共に」があるようだ。 そのひとつ。赤ん…

当たった!!フィギュアスケートの羽生選手の栄誉賞

2月16日に書いた下記の記事が、現実となりそうだ。 「右足の負傷からの復帰戦で、66年ぶりとなる五輪連覇をかける羽生結弦(23)の演技は、神業だった。 完璧な演技を見せ自己ベストの112・72点に迫る111・68点でトップに立った。 もし、金…

カーリング女子となでしこジャパン

冬季五輪が終わった。 カーリング女子は銅メダルをとった。マスメディアの騒ぎを見て思い出すのは、なでしこジャパンがW杯で優勝した時と、よく似ている。 あれから女子サッカーは、どうなったか。 カーリングのこれからを占ううえで、なでしこの経緯を検証…

風を聴く

本当に素晴らしいひとは、概して野にあって隠れ、学び、夢み、伝統をふまえ、しかも自分でないとできないこと、また自分ができるわずかなことを、本当の高く深い美しさを真剣に追及しているひとである。 なんと、野望に戯れるひとの多いことか。 無冠。

結婚ってなーに?

50歳までに一度も結婚したことがない人の割合を示す「生涯未婚率」は年々上昇している結果が出た。 国立社会保障・人口問題研究所では、2015年は男性23%、女性14%だった。50歳以上の男性のおよそ4人に1人、女性の7人に1人が「結婚せず」とい…

当確だね、羽生に国民栄誉賞

平昌五輪で金メダルに輝いた羽生結弦選手(フィギュアスケート男子)と小平奈緒選手(スピードスケート女子500メートル)に国民栄誉賞を授与する案が政府内で浮上している、とYahooNEWSが伝えている。 1977年創設の栄誉賞は「広く国民に敬愛され、…

羽生、金メダルなら国民栄誉賞ですかね?

右足の負傷からの復帰戦で、66年ぶりとなる五輪連覇をかける羽生結弦(23)の演技は、神業だった。 完璧な演技を見せ自己ベストの112・72点に迫る111・68点でトップに立った。 もし、金メダルなら国民栄誉賞ですかね。 安倍さんは、ほくそ笑ん…

ムラの行方

「人の空洞化」→「土地の空洞化」→「ムラの空洞化」→「ムラの消滅」 これを前から順に言い換えれば、「過疎化」→「耕作放棄(減反)」→「社会的空白地域化(集落機能の極小化)」→「人口空白地域(廃村)」となる。 これに対応してどういう政治行政が行なわ…

ちいさな可能性

できない理由を探すから、不可能に思える。できる理由を探していけば、不可能を可能にする方法が必ず見えてくる。 達成できないと思えてしまうのは、一つひとつの小さな目標を達成する速度が常識的だから。目標を達成するのにかける時間は、常識から計算して…

弱さの「強さ」

http://img07.shop-pro.jp/PA01030/532/product/70908718.jpg?20140221155340 文化人類学の辻信一さんのことばが忘れられない。 朝日新聞の「弱さの強さー成熟社会を生きる」で、こんなことを話しておられた。 「赤ん坊で生まれ、老いて死ぬ。人生の長期間に…

本多秋五と豊田市

本多秋五の”落ち穂拾い”をはじめて30年になろうか。先達の評論家のような確たる研究は、力量不足でおよばない。 名古屋タイムズでの新聞記者時代、いまは亡き木全円寿さん(同人雑誌『北斗』前主宰者)の「地元・挙母に残した本多資料を探せ」との指導で、…

岡村昭彦のシャッターeye

写真は、シャッター以前で決まるーーこの格言を遺したのは、岡村昭彦さんだった。 わかる。 写しだされた1枚。 わが心が華とする優しさ。 心象華譜。

大雪だった。ひと段落

記録的な豪雪となった。 大雪となって、ライフラインにも支障をきたしつつある。 集落を流れる側溝に雪を流しこむため、一気につまって、道路に水があふれてきた。 玄関先もかいても、かいても、おっつかない。

従軍記者松原岩五郎の覚悟

明治27年におきた日清戦争は、近代日本における初めての対外戦争だった。新聞社はこぞって従軍記者を派遣、速報をしのぎあった。 戦争の是非を問うのがメディアの役割だが、販売部数を伸ばして経営規模を成長させて「マスメディア」とするのも、戦争である…

木村伊兵衛さんの眼

ムダの効用がありそうだ。 わが国の近代写真史の最重要人物・木村伊兵衛さんは、ムダとわかっても出かけた。 冬の秋田。 手元も見えないほどの激しい吹雪にもかかわらず、撮影に出向く。 仕事ができないことではムダだが、たとえ撮れなくても、「自分を厳し…

木山捷平さんの心

木山捷平さんが「中央」から注目されるのは、50歳をすぎてからだ。本領発揮していた64歳のとしに、がんでなくなる。反骨をひめながら、飄々たるユーモアのある文章は心をうつ。 飄々淡々としているようにみえて、腰のすわった処世はできるものでない。安…